「熱心」


賃金台帳を見させてもらうと、社会保険料や雇用保険料の控除額

が間違っていることがある。

今月、退職者の最後の給料支払いで、保険料の料率が変更に

なっていることに気付かず、従来のまま処理しそうになっていた

会社がありました。

こんなとき以前の私だったら、料率の変更を改めてお知らせし、控除すべき額を

お示しするにとどまっていました。

でも、ある法人との失敗で、社労士の仕事の難しさに悩んでいたとき

私の後を引き継ぐこととなったその社労士さんから、仕事に対する姿勢を

「もっと積極的にすべきではないか」と指摘を受けました。

その法人とお付き合いをさせて頂いているとき、手続きに必要な情報の提供を何度お願い

しても、頂けるまで相当時間がかかったり、お問い合わせに対するこらからの質問にもすぐに

返信がなく、全ての面において思うように進まず、常にモヤモヤした気持ちであたって

いました。

私としては、やることはやっていたという気持ちがあったので

その社労士さんの指摘に「そこまでは出来ない」と反発心が沸きました。

でも冷静になると、その法人に対する私の熱心さが薄れていったかも知れない・・

と認めることができ、自分に大いに責任があったと反省する気持ちになれました。

 

翌朝、さっそく職員さんと話し合い決めたこと、それは

「二度と同じ失敗を繰り返さないこと」

失敗とは、顧問先を失うことではなく、消極的な態度で事にあたり

理想とは違う仕事ぶりをしてしまうこと。

 

それ以降は、もう1本の電話、メール、FAXなど、徹底したフォローをすること

を心かけることにしています。

所内でも私自身が職員さんに頻繁に声掛けをし、できるだけ徹底する姿勢を

見て、感じてもらっています。

「もう、うるさい」と思われることを気にしていたら、お役に立つ仕事は

できません。

苦い経験は、より良い事務所になるために必要です。

いつもなら落ち込む出来事も、不思議と前を向くことしか考えなかった

出来事でした。